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Silly Tavern のロアブックは何をするもの?初めて向けの使い方と 1.17 の改名時の自動紐づけ

Silly Tavern(ST) でロールプレイをしていると、いずれ 「ロアブック」 や英語の Lorebook / World Info という言葉に出くわします。いずれも同じ仕組みで、キーワードやルールに応じて、短い設定テキストをモデルへのコンテキストに一時的に挿入するためのものです。これで AI に世界観・固有名・用語を「思い出させ」、役プロフィールだけに長文を全部詰め込まなくてよくなります。

Silly Tavern の 1.17.0 では、ロアブック周りの整理体験が強化されています。ロアブックのファイル名を変更したとき追加(補助)として参照している一覧新しい名前へ自動で置き換わります。一方で、あるキャラがその本を メインロアブック にしている場合は、ST は勝手に書き換えず 確認ダイアログ で、それらのメイン紐づけも新名に更新するか を聞いてくれます。大量のキャラが突然「参照切れ」になるのを防ぐための動きです。


1.17.0 でロアブックに関係する更新(ざっくり・画面で見えること)

  • 状況:ライブラリ内の Lorebook を古いファイル名から新しいファイル名に変えた。
  • クライアントが概念的に行うこと
    1. キャラに付いている「追加ロアブック」一覧では、旧名が 自動で新名に差し替えされ、基本的にキャラを一人ずつ直す必要はありません。
    2. 一部のキャラがその本を「メインロアブック」にしている(キャラデータに直接ひも付く那本)場合、ST はそれを勝手に変えず 確認ダイアログ が出ます。そこで 各キャラのメインロアブック参照を新名にまとめて更新するか を選べます。
  • ユーザー目線:リソースのファイル名を安心して整理しやすく、改名のせいで「存在しないロアブック名」を半分のキャラだけが参照し続ける、ということが起きにくくなります。文言は利用中のクライアントの表記を優先してください。

実装上、追加リストと「メインロアブック」フィールドは別に保持されています。1.17 では改名後の「後始末」を、確認付きの明確な一歩にしました。コードの知識は不要で、改名したらダイアログを読んで、必要なら同意するだけで大丈夫です。

Silly Tavern 1.17:ロアブック改名時の確認(スクリーンショットは日本語クライアント)


ロアブックとは?何の問題を解くのか?

付箋ノートのようなものと考えると分かりやすいです。

  • キャラの説明は「私は誰か・どう話すか」を担当。
  • ロアブックは「この世界でよく出てくるが毎ターン繰り返さなくていい」設定の欠片——地名、組織、暦、脇役の口癖、今のプロット段階の要約など。
  • 会話に トリガー語(やルール一致)が現れると、ST は該当エントリを モデルに送るコンテキストへ挿入します(挿入位置や並びは上級設定で調整可能。最初はデフォルトで十分です)。

ロアブックなしでも遊べますが、会話が長く・設定が増えるとモデルは設定を忘れたり、でたらめを足したりしがちです。ロアブック+適切なエントリは長時間シナリオでよく使われる負担軽減手段です。

ロアブックエントリのトリガー設定例(クライアントは日本語 UI)


軽く押さえておきたい 3 つの概念

1)ロアブックエントリ(Entry)

1 件あたり、通常 キーワード(または発火条件)差し込む本文優先度/再帰など を持ちます。最初から全部そろえる必要はありません。「よく出る数語 → 短い説明」からで十分です。

エントリ作成・編集画面の例(クライアントは日本語 UI)

2)メインロアブックと追加ロアブック(1.17 でなぜ二種類と言うか)

  • メインロアブック:ある キャラ にひも付き、そのキャラのチャットを開いたとき デフォルトで一緒に載る 1 冊(「公式設定集」のイメージ)。
  • 追加(補助)ロアブック:キャラ単位やグローバルで さらに何冊かチェックでき、参考書のように重ねられます(例:共通魔法ルール+そのシナリオ専用のエントリ)。

1.17 の改名時:追加リストは自動で新名に、メイン側の参照は 同意を得てから一括更新——意図的に「別の本に付け替えたい」のに勝手に書き換えられるのを防ぎます。

3)「キャラカードに内蔵されたロアブック」とは?

多くのキャラカード(PNG / JSON)には 内蔵ロアブックデータ が入っています。ST では ライブラリへ取り込みそのキャラにひも付け、以後は ST 内で編集できます。リソースフォルダに置いた単体の .json ロアブックとも 出自は違うが用途は近いです。コミュニティのカードでは 内蔵の有無・十分さは作者次第です。無ければ自分で一冊作ってひも付ければ OK です。


Silly Tavern での初めの一歩(ガチな数値は置いておく)

  1. ワールド情報 / Lorebook / World Info に相当する入口を開く(スキンや言語で表記は多少違うが World / 世界 / Lore を目印に)。
  2. 空のロアブックを新規作成し、あとで迷わない 分かりやすいファイル名をつける(1.17 で改名するときに「新規ロアブック (3)」だと後悔しがちです)。
  3. まず 超シンプルなエントリを 1〜3 件:世界観一言、地名 1 つ、組織 1 つなど。トリガーは会話で本当に打つ語から。
  4. キャラ設定でその本をメインにするか、追加でチェックし、少し話してモデルの安定度を見る。
  5. 徐々にエントリを足す。少なく正確を、いきなり大量投入より優先。

並び、予算、正規表現、チャット/グローバル連携などの詳細は Silly Tavern 公式ドキュメント の該当章へ。本文は 「ロアブックが全体フローのどこか」 の位置づけまでを目指します。


参考リンク


著者について

花

花(Hana)

AI工具評価の専門家。東京・新宿三丁目周辺で活動し、最新のAIアプリケーションやツールを実際に使用してレビューを提供しています。


よくある質問(FAQ)

Q1:ロアブックを作らなくても ST は使える?

はい。長い会話や複雑な設定で力を発揮するオプションで、必須ではありません。まずはキャラ説明と良いモデルから始め、「設定を忘れる」と感じたらロアブックを検討すれば十分です。

Q2:1.17 で「メインロアブックを更新しない」を選んだら?

メインフィールドは 旧名のまま残ることがあります(旧ファイルがもう無いと、そのキャラは本を見つけられず不具合に見えます)。意図的な分割や移行ならあとから手で付け替えてください。単なる改名の統一なら 更新に同意するのが無難です。

Q4:ロアブックと正規表現(Regex)の違いは?

ロアブックは主に トリガーに応じて設定テキストを足すこと。Regex は多くの場合 モデル出力のあとで書式を整える用途です。併用できますが、構文の詳細は本文では扱いません。


執筆日:2026 年 3 月 30 日
最終更新:2026 年 3 月 30 日


最終更新: